当院にはこのような患者さんが稀にいらっしゃいます。

もちろん、頻発するわけではないので、美容院を責めるつまりは全くありません。美容院でもこのようなことがないように気をつけていると思います。

ここでは、なぜ、そのようなことがおきるのか?を簡単に解説してみたいと思います。

以前から紹介しております伝説の指圧師、増永先生の「経絡と指圧」にその答えが書いてあります。

 

治療、施術には適否があります。その適否を間違ってしまうと問題が起きてしまうのです。

体に現れた症状は、「虚症」と「実証」に大きく分けることが出来ます。

 

「虚症」は深く沈み込んでしまったかのように、奥に静かに横たわっている筋の張りのようなものです。明確に認識できない、表現できないという特徴があります。慢性的なものです。

「実証」は表立っていて、意外と分かりやすいので、明確に表現しやすく、「ぱんぱんに張っている」ような強張りで、急性的なものです。

 

「実証」には「瀉法」といいある程度、強揉みでもバンバン叩くような叩打(こうだ)法を行っても、気持ちよく、治しやすいという面があります。

しかし、「虚症」には「補法」といい、優しく布をあてがうような方法で治していくのです。

 

実証には「瀉法」でも「補法」でも危険はありませんが、「虚症」に「瀉法」をやっては問題です。あとでトラブルになりかねません。

 

「虚症」のお客様が「私、肩が凝って凝ってね~凝り性なの~」と、辛そうに言われたら、人によっては親切心で「ぎゅーぎゅー」力いっぱい揉んであげたつもりが・・・となってしまったのかもしれませんね。

 

もちろん、我々の業界にもこのような例がたくさんあります。

私も若いうちは、このようなことも知らず、あったかもしれません。

しかし、私は幸いにして「強揉み」「強刺激」の施術法はあまりやってきませんでした。開業して2,3年後に習得した自然形体療法もそうで、あれも「補法」だったのだと思います。強刺激にはかなり注意を受けていましたからね。

 

東洋医学については、気功を5年ぐらい習っていたので、随分知っていたつもりでしたが、増永先生のご著書を読んで、私の理解は素人レベルだったのでは?と思うほど、「深い!!」と実感しております。