「メリー・クリスマス」

今朝、LINEでつながっているある女性からメッセージを受け取った。

「メリー・クリスマス」

これには深い思い出がある。

市役所勤めを辞め、整体の道を志し、東京の学校へ行った。初めての一人暮らし。

まだまだスタートをやっと切ったばかりなのだから仕方ないが、「オレは本当にやっていけるのか?」と何度も不安にかられた。学校の授業内容も「イメージしたのはこんなマッサージじゃないんだけど・・・こんなんで人を治せるようになるんだろうか?大丈夫か?オレ・・・」

ま、とにかくマッサージ院でもいいから、修行しようと雇ってもらえたが、「やっぱり違う・・・」と辞めてしまった。しかし、生活費は必要だったし、社会勉強ということで、有名ホテルでの皿洗いのバイトを始めた。これは結構楽しかった。飲食業というかホテルの裏側を垣間見た感じがした。親切な人も結構いた。しかし、将来のことを考えるとモヤモヤはすぐに頭をもたげてくる。早く一人前にならなければ・・・しかし、そんなの一朝一夕でなれるはずもない。

そしてクリスマス・イブ。

「あっちの部屋でスプーンとフォーク磨いといて」と言われ、先輩と2人でその部屋で磨き始めた。その日ステージで演奏会があったようで、フルートとバイオリンの奏者の女性、多分30代前半ぐらいだったと思うが、とても綺麗な二人が入ってきた。

ちょっとした話の中で、私が整体の学校で学んでいることを話した。その女性のうちの一人が「私、しょっちゅう腱鞘炎になってね・・。腱鞘炎って何なのかしら?」と質問されたので「@@@がこうで、こうなるから@@が痛むんですよ」と説明したことをきっかけに、会話が楽しく続いた。

彼女たちもそろそろ帰る時間が来たようで、準備を始めた。あーもう帰っちゃうのか・・・とちょっと残念な気持ちになった。そして・・帰り際・・・

「メリー・クリスマス!」

私も慌てて「え?あ・・メリー・クリスマス」

日々、将来の不安でいっぱいだったその時にかけてくれた言葉。彼女たちからすれば、単なる時候の挨拶程度だったのだろうが、私の胸には響いた。すごくすごく響いた。すごく嬉しかった。

あの時以降、クリスマス・イブになると、あの言葉が毎年甦ってくる。あの時の嬉しかった気持ちが甦ってくる。私にとっては特別な一言なのである。

その時の、あの胸にジ〜ンと響いた気持ちを込めて・・あなたにも

「メリー・クリスマス!」