30代 男性。
2日前に格闘技に試合に出た。
その後、飲み会で酒を飲んだら急に足が痛み出し、腫れてきた。
びっこを引いていたと言っていた。
その日は何とか帰り、額に貼る熱さまシートを貼って少しは良くなったが、まだ痛いとのことで来院。
「どうすれば痛いですか?」と聞くと、足首を曲げて体重をかけると痛みで体重を支えきれずに、からだが外側にカクンとゆれる。そして足指の付け根が痛いという。
足を診ると土踏まずのところが固く、指の付け根のところも固い。つまり筋肉が緊張しているのである。
自然形体は痛いところだけを診るのではなく。全体を診る。体全体が有機的につながっているからである。
すると、太もも、ふくらはぎがパンパンに張っている。痛みをこらえていたからであろう。
そのほかにも体幹、頚椎にも歪みが見つかった。
それらを全部整えて、再度歩いてもらうと「あまり変わらない」という。
ところが、患者さんは普通に歩いている。
足に体重をかけてもカクンとならない。
私がそれを言ってはじめてやっと理解できたようだ。
「あ、そうだ。そういえば痛くない」
脳が痛みを記憶したままだからである。
ただ、さっきと違うところが痛いと言っていたので、再度調整すると今度は「おおっ!ほんとだ!!全然痛くない」
と、不思議だ不思議だと連発していた。